2021年03月27日

イッピン「海・空・大地を器の中に〜沖縄 やちむん〜」

本日のイッピンは

「沖縄 やちむん」です。




「やちむん」とは、
沖縄の言葉で「焼物(=焼きもん)」のこと。




「やむちん」の特徴は、その素朴さと力強さにあります。
どっしりとした重量感のある器は、暖かみと風格あり、
人気があります。
「やむちん」
日本やChina、そして東南アジア諸国の文化の影響を受け、
長い年月をかけて作り上げられました。




1682年に、琉球王府が
県内に分散していた窯場を工芸産業振興政策として、
那覇市壺屋に統合。




ここから、やちむんの代表格である

「壺屋焼」(つぼややき)の
歴史が始まりました。


明治から大正にかけて「壺屋焼」は低迷期を迎えますが、
大正の終わり頃から柳宗悦ら民芸運動家により再生します。




柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司らが来沖し、
壺屋焼の陶工に技術を研磨させ、
沖縄工芸の素晴らしさを
東京や京阪神に発信したことによって
壺屋焼は廃絶を免れ、
壺屋焼の陶工達は自信と誇りを取り戻し、
戦後に望みを繋げます。




第二次世界大戦後半、
沖縄は地上戦の舞台となったため、
大きな痛手を受けたのですが、
壺屋の復興がいち早く行われたために
徐々に壺屋焼の勢いを取り戻します。




近年になって、
那覇が住宅密集し、薪窯による煙害が深刻な問題となり
窯場の多くは読谷村の座喜味城跡の近くにある
やちむんの里の方へ移りました。




特に、人間国宝であった故・金城次郎氏が招致されたことから、
陶芸家達が「やちむんの里」に工房を構えるようになっていきました。


一方、現在でも
壺屋にも多くの焼き物屋が軒を並べていて、
やちむん通り」と呼ばれています。


やちむんの里
・住所:〒904-0301
・沖縄県中頭郡読谷村字座喜味2653-1番地
・電話: 098-958-4468





1.育陶園




沖縄の海のエメラルドグリーンを取り込んだ
人気のリム皿を作る工房です。
(昨年好評だったそうです。)


「リム皿」
リム皿の「リム」とは
お皿の一段上がった縁の部分のこと。
その縁があるお皿のことを
リム皿と言います。
リム皿のリム部分の幅も
お皿によって様々。
総じてリム皿にお料理をのせると、
お料理が映えとても美しく見えます。
更には実用性も兼ね備えているため、
使いやすく重宝します。


300年以上も壺屋でやちむんを作り続けていて、
定番は唐草文様の器です。




「彫」ではない新しい唐草模様を表現しています。




育陶園では他にもの2つのブランドを手掛けています。


1つは
シンプルで使い勝手のよい形で繊細な女性の手にも
馴染みやすい、軽さと薄さと持ちやすさの
手に取るたびにほっこりし、毎日の暮らしを心地よくする






もう1つは「時を味わう」をテーマにした
モダンで大人かっこいいやちむんをテーマに
器やシーサーを展開する





「Kamany」とは、「窯の根」のこと。
先人の手仕事に敬意を込めた
“原点を忘れないものづくり”を軸にしています。




壺屋焼はこの300余年の歴史の中、
沖縄の資源である土や釉薬を用い、
時代に合わせて変化しながら、
その技術は代々職人の手から手へと受け継がれています。




次代を担う若手職人の
「自分たちの世代の暮らしに馴染むような、
 新しい壺屋焼を生み出したい」という想いから
「Kamany」はスタートしました。




全国から陶芸家たちが集まり、
オリジナリティ溢れるやちむんを作っています。


壺屋焼窯元 育陶園
・住所:〒902-0065
    沖縄県那覇市壺屋1-22-33   
・電話:098-866-1635





番組では、佐藤藍子さんが次の3つの工房を訪ねました。


1.ノモ陶器製作所
     [読谷村/野本周さん]



真鍮から作られている釉薬を使って
「海の色を表現した皿」を焼いている
作家さんです。

釉薬の調合から成形、仕上げ、焼き上がりまで、
全ての工程を一人でこなしています。

ここから生まれる器は
オーソドックスな形のものが中心で、
日常使いにちょうど良い、
程良くシンプルで飽きのこないデザイン。

どこか自由でのびやかな表情を持ち、
毎日の食卓に彩りを加えてくれます。


2.陶器工房 壹
   [読谷村/壹岐幸二さん]

壹岐幸二さんは
30年前に京都から沖縄に移住。
琉球王朝時代に最上級された「白」に挑戦している
陶芸家さんです。
壹岐さんの代表作と言えば、
コバルトで絵付けを施した化粧土の器です。



3.土火人(つちびと)
   [うるま市/山田義力さん]

山田さんは、沖縄生まれ沖縄育ち。
沖縄の大地を感じさせる、
砂まじり、小石まじりの土の質感が
そのままのカップを
作っていらっしゃいます。

土火人の陶器の特徴の一つが、斑模様の器です。
陶器の中に
満天の星空が広がっているように見えます。
翡翠色をした器も特色の一つ。
光沢が漂いつつも、
どこか素朴な風合いとグラデーションが魅力的です。

posted by ぽっぷらいと at 10:25| 美の壺・イッピン・工芸品・手芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする